おでかけの記録

【柏(千葉)のお鮨】はま田さんでおまかせ12,000円と15,000円コースの両方をいただきました

おでかけの記録

以前当ブログで紹介しましたが、千葉県柏市にある美味しいお鮨屋さんがあり、2回目の訪問です。口コミが少なめで穴場のように見えますが、実際は満席になることが多く事前に確認の電話をしておかないと、満席で入れなかったということもあるので、かなり人気店です。

Facebookにて、今日のディナーはまだ席があるとのことだったので、出発直前に予約の電話入れ、意気揚々とお店に向かいました。

寿しはま田のFacebookページ
アメブロもありますが、現在は更新をFacebookのみにしているようです。

店主おまかせコース 12,000円と15,000円

現在店主おまかせコースは、12,000円と15,000円の2つのみです。コロナウイルスの影響により、8,000円のコースは現在ありません。

外に置いてあるメニュー

前回と同様、お酒が飲めないので酒肴よりも握りを多くしてもらいました。

12,000円と15,000円の違いは、(今日は)海胆のランクとのことだったので、下記のようにコースを選びました。

海胆好きの夫:15,000円コース
夏の海胆が苦手な私:12,000円コース

「この3,000円の違いは何かな?」という夫婦の会話を聞いて、上記のように違いをしっかり説明してくれる店主さんはとても親切です。

秋田のじゅんさい

ゼリー状の膜につつまれている水草。
じゅんさいは世界各地に広く分布している植物ですが、食用にしているのは日本と中国くらいだそうです。このゼリー状の膜で覆われた若芽が、日本料理の食材として珍重されています。
お酢と生姜のアクセントが丁度良く、酢の物が苦手な私たち夫婦も美味しく食べることができます。

星鰈(ホシガレイ)とえんがわ

脂が良く乗っていて、噛めば噛むほどと旨味が出てきます。

中伊豆の山葵

品種名:真妻(まずま)
山葵は、「真妻」「だるま」「島根3号」が3大品種と呼ばれています。

ピリっと辛味が立っていて、山葵だけでも美味しさがわかります。
以前テレビで新潟名物の山葵丼というのを見かけたことがありますが、こちらの山葵で山葵丼を作ったらさぞかし美味しいだろうと思います。

蛸の桜煮

太めの蛸が、とても柔らかくなっています。味付けの濃さは丁度良く、上品な仕上り。
この蛸は定番かも?
とっても美味しくてお気に入りです。
家でも食べたくレシピを探して作っていますが、やはりここの蛸の桜煮はかないません笑

烏賊墨の茶碗蒸し

赤いのは酒盗と言って、鰹の内蔵で作る塩辛です。

独特の香りはしますが、味はそこまで烏賊墨を入れることで味が劇的に変わることはありません。風味付けと似た感覚なのかなと思いました。

千葉の鰹

さっきの茶碗蒸しにこの鰹の内臓が使われているので、食材を無駄にしない構成だそうです。

穴子の白焼きと白アスパラ

多少骨の硬さを感じるものの全く気になりません。それよりも、ツメがない分穴子自体の旨味がダイレクトに伝わってくるのが良いです。
穴子がとても脂が乗っているのでスダチをかけると丁度良いです。

ホワイトアスパラもう旬が終わりだとか。しっかりとした甘みで、穴子と交互に食べると無限ループできます笑

ガリ

辛味が強め。新生姜がでているこの時期に1年分漬けるそうです。

最近家でもガリを食べたくて作って見たところ、あまりにも酸味が強すぎて食べられなかったのを相談してみたら、作る手順を確認した後、砂糖を多めにしてみたらどうかとアドバイスを貰いました。

勝浦の金目

皮を炙っているのも美味しいですが、そのままも本来の甘みがダイレクトに伝わってきて美味しいです。

墨烏賊

歯ごたえがありますが、包丁の入れ具合が良いのか、ねっとりした甘みも感じます。墨烏賊は歯ごたえを重視したお店が多いですが、こういったねっとりした甘みのでるものの方が好みです。

縞海老

赤い色素が付く方が物が良いやつの証拠だそうです。
ねっとりと甘く濃厚な味わい。

厚岸の北海あさり 味噌汁

かなり大きなあさりで食べ応えがあります。身は味がしっかりしているので、まるで蛤を食べているかのようでした。

ボストンの鮪 中トロ

ここまでは山葵の辛味が立っていてアクセントになっていましたが、鮪の脂のシャリのマッチングを邪魔しないかのように存在感が抑えています。

小鰭

締め具合が丁度良く、ぎゅっと詰まった味がします。

大分の車海老

鮨ダネとシャリのなかに、おぼろではない何かをなめろうのように包丁で刻んで挟んでいました。

富津の赤貝小柱

北海道小樽の蝦蛄

石川県七尾の鳥貝

今一番良い時期で磯の香り、甘みが強くて、貝好きにはたまらないです。
握る前にパシンッと一度まな板に叩きつけるのは、締めるため。食感を出すために必要な一仕事だそう。

鳥貝を生で出せるのは、春先から今(初夏)までの時期ととても短い。
貝好きは今のうちに楽しんでおきたいですね。

九十九里の蛤

蛤は最近お鮨屋さんで出てなかったので、久しぶり。
甘めのツノと柑橘系の皮で味が付いています。
相変わらず蛤は噛めば噛むほど旨味がでてきて、いつまでも噛んでいたいです。

竹岡の鯵

「鯵は鮨で出すときは、酢に一仕事してもらうとぐっと美味しくなるから」と少しだけ酢〆した鯵がでてきました。酒のつまみとして刺身で出すなら鮮度命というところですが、鮨で出すときは一仕事必ず入れたいとこだわりを教えてくれました。

ボストンのヅケ鮪

この鮪は入店しコースを決めてから液に付けた簡易的なヅケ。何日か寝かせなくても、ねっとりとした食感になるので何日も寝かせる必要はないと考えていると仰っていました。
仰る通り、十分に味がしみ込んでいて、ねっとりとした鮪特有の旨味もあり美味です。

以前、14日熟成させた鮪を食べたことがありますが、ねっとりの質が明らかに違いがあり、簡易的なヅケの方が好みです。

ボストンの鮪の大トロ

利尻の紫海胆

こちらは1,200円コース側の海胆です。海苔を巻いているのもありミョウバン臭さを感じない食べやすい海胆でした。

穴子

巻き物と玉子

ふわふわしていて優しい甘さ。芝海老のすり身は入っていないと気がします。

15,000円コースの海胆

「海胆はもう一番良い時期に入った」と仰る店主さん。以前別のお鮨屋さんで「余市の海胆がでると、海胆のシーズンが始まった合図」と言っていて、それを聞いた店主さん。「余市の海胆の海胆ももちろん美味しいが、函館、字吉岡、松前、奥尻といった道南の辺りの紫海胆が今スペシャルだ」と。

12,000円の海胆は利尻の紫海胆 。15,000円の海胆は函館の紫海胆。

15,000円の海胆は、こちらの【大都02】の海胆です。お好みで注文すると一貫3,000円になります。この【大都02】とは、大都魚類という水産卸が持っている雲丹の中で2番目に高値の海胆いという意味です。【大都02】は今回50,000円。

【大都01】との差を質問してみると、味の差ではなく、一枚の葉の大きさや、乾きの違いだそうです。今回の【大都01】は80,000円だったそうです。

12,000円と15,000円と見比べると大きさが全然違いました。

『はま田』店主さんの海胆に対する考えの変化

海胆は仕事しようのない鮨ダネで値の張る海胆を仕入れる機会があったときに、やっぱりコストさえかければ海胆は美味しい。出す以上美味しいものを出そうと、原価とトントンになってしまう海胆を「無理している、、、うーん、無理とは違いますが、かなり頑張っています」と、仕入事情を教えていただきました。

それでも、一番高値の海胆ばかり仕入れるわけにもいかず、かなり頑張って予算5万円と決め、5万円で仕入れられる一番良い物を仕入されています。5万円で1番良いのを仕入れられそうであれば、入札すると仰っていたので、運が良い日は一番高値の海胆にありつける日もあります。

もし昔こちらのお店で海胆を食べたことがある方がこのブログを読んでくださっているのであれば、ぜひもう一度訪問してみていただきたいです。利益無視の店主さんの鮨愛が感じられます。

海胆のランクと水産卸

豊洲の水産卸4社

  • 大都魚類(大都)
  • 東都水産(東水)
  • 築地魚市場(東一)
  • 中央魚類(マル中)

上記の4社で競りをするので、大都01、東都01・・・と各社でそれぞれランク付けされます。市場には約千箱の海胆が届くので、すべての海胆にランクをつけているわけではありません。

ですので、この番号のついた海胆は、その日日本で限られた希少な海胆であると思っておくと良いそうです。
そして、『はま田』さんは大都で番号の付いた海胆を仕入しています。

かなり磯の香りが濃厚で、最初ミョウバン?と思ってしまう独特な風味。旬の海胆は、苦手な人は苦手と言われている理由がわかる気がします。

海胆好きにはたまらない季節ですね。

このあと12,000円の海胆も続けて食べましたが、やはり磯の香りの濃厚さが驚くほど違います。

常に1位を取るラスボス級のメーカー『東沢水産』

真ん中の東沢水産が常に一番をとるメーカーだそうです。東沢水産に負けず劣らずは、「まるひろ」。この2つが常に1位と2位を勝ち取っています。

次元が違うとまで言われるほど、この2メーカーは圧倒的だそうです。

今日食べた村上商店の海胆は、マラソンでなんとか最前列一生懸命ついていくようなメーカーでたまに東沢水産とまるひろを追い越すことがあるんだとか。

だから、豊洲で仕入をしているお鮨やさんで、東沢水産かまるひろの海胆を使っているところは間違いなく美味しいと覚えておけば、店主さんが取り出す箱をみて、「あぁ、あそこの海胆ね」なんてちょっと通っぽくなれそうですね(笑)

店主さんお気に入りのガラス食器 夏バージョン

『はま田』さんと言えば、思わずじっと見つめてしまう華やかで存在感のあるお皿。今まであまり硝子食器に興味がありませんでしたが、前回もとても素敵な食器で興味を持つようになりました。

透き通って綺麗な青のお皿で、イメージは「海」だそうです。
青は食欲を減退させる色だと言われていますが、「このお皿にお鮨を置いたらとても綺麗だろう」と悩んだ末購入したと仰っていました。

海の世界をのぞき込むような錯覚を覚えます。こちらのお皿も前回同様、菅原工芸硝子で購入したと仰っていました。ちなみに、こちらのお皿は特注ではなく通常購入だそうで、特注は今作ってもらっているとのこと。どんな食器を特注したのか完成品を見るのが楽しみです。

『はま田』さんに対する夫婦の感想

どれも美味しいし、とにかく店主さんがとても親切なんです。

今の旬の話から産地の特徴、産地の移り変わり、技法まで。お鮨の知識がなくても、少しずつ覚えられるて毎回とても楽しいです。

今回は海胆について沢山お話をきかせていただきましたが、別の時には鮪の産地についてお話を聞いたこともあります。時期によって鮪の取れる場所が違うとか、漁の方法で味が変わるとか。

私たち夫婦のような重度のコミュ障には、自分からどんどん質問したり、話しかけたりできないので本当にこちらの店主さんには感謝しています。

最近はエンゲル係数の急上昇しているという問題に直面しているため、江戸前鮨は月2回までとルールを決めたので、中々頻繁に通えませんが、旬の魚が秋の顔ぶれになるころには、また再訪したいです。

 

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