思春期の子供の接し方に悩んでいませんか?
もしくは、自分が思春期なのかもしれないと悩んでいませんか?
思春期は、
- 急な成長に心が追い付かなくて心が不安定になりやすい
- 周りから自分はどんな風に見られているのか気になる
- 何かと傷つきやすい
など難しい年頃です。
反対に、親にとっては、初めての子供の思春期で、どんな風に接するのが一番子供にとって良いのかわからない難しい時期ですね。
「放っておけば良い」と言う人もいますが、思春期は人格形成の基礎になるほど大きな影響があるため、過ごし方・接し方に注意しなければいけません。
まずは、【思春期とは何か】からゆっくり知っていきましょう。
- 思春期だから当たり前なこと
- 思春期に注意するべきこと
- 病院に行ったほうが良いほど深刻ではないか
- 親子それぞれの理想の過ごし方
などを理解して、できるだけ穏やかに思春期を過ごせるようにしましょう。
思春期とは
反抗期について記述した記事に軽く説明していますが、思春期とは子供から大人に移行する時期で、第二次性徴が現れます。
そして、異性への関心が高まり、恋愛感情が生まれます。
つまり、大人の体に成長をし始めて、恋愛をするようになるということです。
①.思春期はいつから?平均年齢
思春期が始まる平均年齢は、12歳~16歳ごろです。
小学6年生~高校2年生の時期ということになります。
この時期は、反抗期と被りやすく、両親にとって一番大変な時です。
②.思春期が与える影響
冒頭で、【思春期は人格形成の基礎になるほど大きな影響がある】とお伝えしました。
精神的には、社会や学校・仲間集団・家族からの影響を受けながら一人の大人として自分を確立していきます。
このことを「自我同一性を獲得する」といいます。
つまり、思春期を通して、1人の大人として自立しなくてはいけない、ということです。
ここでちゃんと自立できないと、大人になっても心が子供のままになってしまいます。
▼思春期が免疫力のピーク
思春期の頃が免疫力のピークになり、加齢やストレスで低下しやすくなります。
また、思春期で太りやすく過剰なダイエットをしたがる時期なので、栄養不足になり、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかる可能性が高くなります。
受験などもある大事な時期なので、免疫力を低下させないように、食事や睡眠をしっかり摂りましょうね。
③.思春期の兆候
思春期は、ホルモンバランスが変化し、第二次性徴が始まります。
ホルモンバランスが変化する時期は、とても活発でニキビができやすくなります。
口の周りにニキビができるようになったら、思春期と思っても良いですね。
ニキビの他に身長が急激に伸びるのも、この思春期の兆候です。
ちなみに、身長が伸びる時期は関節が痛くなります。
④.思春期の特徴
「これが思春期?」と思うことがあったら、ここで思春期の特徴を紹介するので確認してみましょう。
▼周りの目が気になる
- 自分がどう見られているのか
- どう思われているのか気になって仕方がない
- 最近鏡を見る回数が増えた
ということはありませんか?
男の子と女の子で違うので、それぞれお話します。
女の子の場合
女の子は、容姿と脇毛などのムダ毛が気になってきます。
身だしなみを気を付けるようになることは、とても良いことです。
手鏡を持たせてあげてください。
周りの女の子が処理をするようになるはずなので、ここはお母さんが気づいて、ムダ毛処理のセットを用意してあげましょう。
男の子の場合
男の子は、首やあごに髭(ヒゲ)が生えてきたり、声変りがあります。
髭(ヒゲ)
伸ばしたままにしてしまうと、清潔感がなくなり、周りから汚らしいと思われてしまうので気を付けないといけません。
髭剃りは、電動とカミソリの2種類があります。まず、親に髭が生えて来たら、髭剃りしたいと相談しましょう。

髭剃りを子供に渡す時の注意点
- カミソリより電動が良い
- 手入れのしやすい構造の物
- 化粧水も一緒に渡す

声変り
声変りが始まると、声が思い通りに出なかったり、音楽の授業でも低い声をうまく出せなかったりしまいます。
そのせいで友達に笑われてしまったり、はっきりしゃべりなさいと怒られてしまいがちです。
ですが、この声変りは男性なら誰もが経験することです。
笑っている友達も、すぐにあなたと同じようになるし、自分の声に最初は戸惑ってしまいますが、慣れてくれば気にならなくなりますよ。
▼友人関係に悩みを持つ
思春期は、親離れをして自立したいという気持ちが強くなります。
でもその一方で、親から離れるのが不安になるので、精神的に不安定になりやすいです。
その不安定さに対応するために、仲間を作り一緒に行動しようとします。
ここで友人関係が上手くいかないと、精神的に不安定のままになってしまいます。
「友達グループに入れない・友達がいない」という悩みに対してどんな対策があるかは、後ほど話します。
▼好きな人ができる
女の子は、精神的成長が早いので思春期を迎える前に好きな人ができるます。そのため、この思春期で好きな人ができるのは、男の子の方が多いです。
小学生の頃は興味無かった異性に興味を持つので、この思春期からカップルが誕生するようになります。
子供は、大切な事を教わらなくてはいけないので、彼氏・彼女ができたらお母さんにちゃんと報告しましょう。
▼体調不良になりやすい
ホルモンバランスが変化するので、体調不良になりやすいです。
思春期に起こるよくある体調不良の例
- 貧血
- 自律神経失調症
- 頭痛
- 胸痛
- 腹痛
- 腰痛
- 助間神経痛
めまいがしたり、異常に疲れやすくなった時は注意しましょう。
それぞれ詳しい話は後ほど説明します。
▼情緒不安定になる
思春期とは、色々自分の中で葛藤する気難しい時期です。
酷い場合には、叫びだしたり、ヒステリックを起こします。イライラしている様子を見ると反抗期と思うかもしれませんが、反抗的な態度は思春期にも現れます。
ネガティブになりやすい
感情が不安定になると、どうしても悪いことばかり考えがちになり、ネガティブな性格になっていきます。
ネガティブな感情の例
- 何もかも嫌になって泣きたくなる
- みんなより自分はできないという劣等感
- 学校に行きたくないなどの憂鬱感
- 何もする気になれない無気力感
- 自分の明るい未来を想像できない絶望感
後ほど詳しく説明しますが簡潔に話すと、ネガティブな性格になると、友達ができなくなってしまうので考え方を変えていく必要があります。
反抗期にも似ている自我
自分はダメダメだと思うネガティブな考えとは違い、
- 自分は完全無欠だと思う全能感
- すべてのことができ自分は優れた存在だと思う万能感
などの考えを持つ子供も出てきます。
こういった考え方を持つと、親のいうことが鬱陶しく感じ、素直に話を聞かなくなってしまいます。
ただ、この全能感・万能感は大人になっていく過程で薄れていきます。
ここで一番大切にしてほしいのは、自分が全能(万能)ではないと挫折した時に、腐らずに頑張れば努力は報われるということを忘れないことです。
頑張った人が頑張った分だけ成果を得ることできるのです。 最初からなんでもできる人間なんていません。
親はこの事を子供が理解できるように話し合いましょう。
⑤.思春期のあるある問題行動
次は、思春期によくある問題行動を紹介します。
紹介したことが、自分の子供に該当する場合は早急に対応しましょう。
▼不登校
学校に行きたくないという強い思いから、不登校になってしまいます。
しかし、一度不登校になってしまうと、以前のように通うことが難しくなります。

不登校になる主な理由
- 友人関係が上手くいっていない
- 友達がいない
- 授業についていけない
- いじめられている
子供へのアドバイス
- 心配かけたくないから
- 親に呆れられそうで怖い
などの理由で、親に悩みを打ち明けられないという気持ちは痛いほど良くわかります。
でも、親はそんなことでは呆れません。むしろ、今あなたの気持ちがわからなくて困っているはずです。
勇気を出して、悩みを打ち明けましょう。
そうすることで、あなたの悩みを解決する第一歩を踏み出せるのです。
親へのアドバイス
子供は「心配かけたくない、呆れられそうで怖い」などの感情から、中々悩みを打ち明けられずにいます。
不登校であることを解決するために、どんなことがあっても子供の味方だと伝わるように接しましょう。
無理やり聞き出すことは、子供が余計殻に籠ってしまう可能性もあるので、子供から打ち明けてくるのをじっと待ちましょう。
そして、子供が打ち明けて来たら、どんな解決策があるかを一緒に考えましょう。
▼引きこもる
引きこもるという行動は、不登校と状況がとても似ています。
引きこもる理由として考えられるのは、大きく分けて2つあります。
- 親とのコミュニケーションを拒絶しているケース
- 学校で嫌なことがあるが、親に知られたくないケース
そうなのです。一人になりたいから、部屋に籠るのです。
これは、反抗期にも現れる行動です。
子供が何でも一人でできるようになるために、親が手を出してはいけません。
引きこもっているからと、食事を部屋まで持って行くのではなく、食べたいならちゃんとリビングに来るように言いましょう。
ここでは親は、世話を焼かずにただ、ずっと見守るしかありません。相談してきたら親身に話を聞くだけです。
▼夜更かしをする
色々やりたいことを見つける年頃なので、夜更かしをするようになります。
親にいつまでも、「早く寝なさい」と言われるのは嫌でしょうが、この時期ちゃんと睡眠をとっていないと体に悪影響があります。
睡眠不足による悪影響
- 成長の遅れ
- 食欲不振
- 注意や集中力の低下
- 眠気
- 易疲労感(疲れやすい)
- 太りやすい
- イライラしやすい
集中力の低下は、学力低下に直結します。学力が下がれば、受験に大きな悪影響が出るのは言うまでもありません。
この年頃の子供は、もう大人の仲間入りしているので夜更かしは自己責任ですが、将来の為にも10時には寝ることをオススメします。

▼勉強しない
親視線でパッと見ると「勉強しない」と見えてしまいがちですが、勉強しないのか、できないのかを見極める必要があります。
わからないから、勉強しない場合は、わかるようになれば楽しくなって自分からやるようになります。
これは、小学校から中学校に変わると勉強の内容も難しくなり、授業について行けない子も出てくるのは自然のことです。
どうやったらわかるのか、勉強の仕方を見てあげましょう。
▼ライフサイクルを乱す
子供自身に自覚はないので、コレに気づいているのは親だけですね。
子供からしてみれば、乱しているというよりも、「自分のタイミングでやりたい」という小さな反抗です。
お風呂に入るタイミングや食事の時間、就寝する時間などが該当するはずです。
子供にイヤイヤさせるよりも、お風呂なら入る順番を変えたり、食事はラップをかけて食べたくなったら食べなさいと自由にできるようにしてあげたほうが良いでしょう。
お風呂は集団生活の基本を教えるためにも、「入らないなら、順番を後回しにする。それが嫌なら、今すぐ入る」の選択を求めましょう。
食事に限っては、思春期や反抗期が落ち着けば、また食事を一緒にするようになるので、心配する必要はありませんよ。
ちょっと難しいのが就寝する時間です。
できれば、思春期になる頃には自室を用意してあげたほうが良いです。部屋数の問題で自室を用意するのが難しいのであれば、プライベートの空間を作ってあげる必要があります。

このライフスタイルを乱すは、反抗期も関わってきます。
接し方がわからない場合は、反抗期についても理解を深めておきましょう。
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2.思春期の悩み&解消法
先程後述すると伝えた【友人関係の悩み】【体調不良になりやすい】の部分も含めた、思春期によくある悩みとその解消法をここで詳しくお話します。
友人関係については子供側が行動を起こさなくては何も始まりませんが、親は体調不良やニキビ、体重など気にかけてあげるべき部分があるので、参考にしてください。
①.友達がいない等の悩み
「友達がいないというのは変だ」という事はありません。
ただ、心配をかけたくないから、と親にその悩みを秘密にしていませんか?
友達がいないと辛いですよね。それが耐えられなくなると、今度は学校に【行きたくない】から【学校に行けない】状態になってしまいます。
不登校になったら、余計親は心配しますよ。
まだ、間に合います。勇気を振り絞って親に相談しましょう。
▼友達を作る上で大切な事
「どこからが友達なの?」と、境界線がわからなくなったことはありますか?
辞書では、友達とは【親しく交わっている人】と書いてありますね。
でも、もっとシンプルに【友達は自分が好きになった相手】と考えましょう。
「私は友達と思ってるけど、相手が友達思ってるかわからない」などと考え始めたら、相手の心は目に見えないのだから考えても答えは見つかりません。
そう考えると友達ができるのは簡単に思えませんか?
もし、あなたが誰かが声をかけてくれるのを待っているなら「私は誰も好きじゃないけど、周りの人には私を好きになって欲しい!」と見えてしまいます。
でも、人は自分の事を好きになってくれる人を好きになる傾向があります。自分から好きにならないと好きになってもらえないことは自然のことなのです。
だから、まず友達がいないのであれば、自分が好きだと思える人を探しましょう。
▼友達になりたいと思える人の探し方
人は、必ず良いところを持っています。
- 優しい
- 約束を破らない
- 陰口を言わない
- いつも笑顔
人の悪い所ばかり見ていると、良い所が見えなくなってしまい、友達になりたい人を見つけることができません。
人は、良い所も悪い所もどっちもあるのが当たり前です。悪い所が1つもない人なんていません。
だからこそ、まずたくさん人と話して、良い所をたくさん見つけて、友達になりたいと思える人を見つけましょう。
②.体調不良
思春期の特徴で下記のことをお話しました。
思春期に起こるよくある体調不良の例
- 貧血
- 自律神経失調症
- 頭痛
- 胸痛
- 腹痛
- 腰痛
- 助間神経痛
酷い場合病院での診察が必要になってくるので、親も注意が必要です。
▼貧血
ホルモンバランスの変化で貧血になりやすくなっています。
貧血のよくある症状
- 動悸(どうき)
- 眩暈(めまい)
- 体がだるい
- 疲れやすい
- 頭痛
酷い場合、倒れてしまうので危険です。鉄分の多い物をしっかり食べましょう。
鉄分の多い食べ物
鉄分の多い食べ物は、肉やきのこ類、魚介類です。
- レバー(豚・鳥)
- ゴマ
- きくらげ
- 大豆
- 煮干し
大豆や煮干しは、貧血対策以外にも効果のある食べ物なので積極的に食べましょう。
▼頭痛
思春期の頭痛は、大きく分けて2つあります。
片頭痛と慢性連日性頭痛です。
この2つは、すぐに受診が必要な場合があります。

頭痛が無い時は普通に生活ができるので、活発的な子に多い傾向があります。
片頭痛の特徴
- ズッキンズッキンと痛む
- 日常の動作で痛みが悪化する
- 光や音に敏感になり不快に感じる
- 吐き気・嘔吐を伴う
暗く静かな場所で休むと治まるのなら、片頭痛を疑いましょう。
もう1つの慢性連日性頭痛は、不登校の原因になるほど生活支障度の高い頭痛です。
- 慢性連日性頭痛の定義
- 1日4時間以上の頭痛が、月15日以上、3カ月以上続く
この慢性連日性頭痛の原因は、思春期にある悩みが大きなストレスです。
頭痛がしてきたら、光を遮断し軽く頭部を冷やしましょう。
学校にいる間に頭痛がしてきた場合は、保健室に行きましょう。

▼胸痛
特発性胸痛(胸痛)と呼ばれます。原因は様々で、一説には肋骨と胸骨の間の軟骨の成長による痛みではないかとも言われています。
大人の場合は心臓の病気のである事もありますが、子供はものすごく稀なのでそこまで心配する必要はありませんよ。
ただ、下記の症状であれば、病院に行って診断してもらいましょう。
- 息ができないほど苦しい
- 心臓が締め付けられて冷や汗が出るような痛み
▼腹痛
思春期の子供が訴える腹痛は、過敏性腸症候群かもしれません。
過敏性腸症候群は、レントゲンや内視鏡などの検査をしても身体的な異常は見つかないため、軽視されがちですが、放っておくと重症化してしまう危険性があります。
ある家庭では、「ストレスが主な要因なので、環境を変えてみましょう」とアドバイスを医師から貰い、1年間親戚に預かってもらったそうです。
預かって貰ったことが功をそうしたのか、その後無遅刻無欠席で学校に通えたのです。
環境を変えるという事は、大きな決断ですが1つの解決策と言えます。
▼腰痛
子供が腰痛を訴えるなら整形外科に行きましょう。
レントゲンを心配する人もいますが、レントゲンの被曝はほんの些細なものです。
放置するほうが後々深刻になる可能性もあるので、早めに医師の診断を受けましょう。
腰痛の主な原因
- 姿勢が悪い
- 過度な運動での筋肉疲労
親子で簡単にできる姿勢チェックを行いましょう。
- 腰が丸まっている
- 肩の高さが左右で違う
- 首が前に出ている
- 背すじを伸ばしてもすぐ疲れる、もしくは伸ばせない
- 目をつぶるとまっすぐ歩けない(骨盤のゆがみ)
▼肋間神経痛
痛くなるのが
- 息を大きく吸う時
- 胸を張ったり、少しでも動かす時
などが典型的な肋間神経痛です。
猫背などの姿勢の悪さも一つの原因です。
姿勢を治したり、ストレッチを入念にすると少しずつ症状が和らぎます。
▼低血圧
低血圧によくある症状
- 朝なかなか起き上がれない
- 疲れが溜まりやすい
- 立ちくらみが多い
特に、立ちくらみが低血圧による貧血状態を示しています。
家に血圧測定器があるなら、定期的に血圧を測ることをオススメします。
低血圧の中でも起立性低血圧は、しゃがんだ状態から急に立ち上がると、目の前が真っ暗(真っ白)になり倒れてしまうことがあるので、心当たりがあるなら病院に行きましょう。
▼抜け毛
ドライヤーで髪を乾かしたり、手ぐしで髪をとかすと髪の毛が4~5本抜けてしまうと不安になる子供は多いです。
しかし、これは普通の事なので心配する必要はありません。
私も、そういう時期があなたと同じぐらいの年齢の頃にあって、友達に聞いてみたら皆同じだったので安心した記憶があります。
そもそも大人は、新陳代謝の関係で自然と1日50~100本髪の毛が抜けるのです。
そう聞くと「あ、大丈夫だ」と思えますよね。
どうしても薄毛(ハゲ)にならないか不安なら、抜けた毛をじっくり観察してみましょう。
細くて短い毛ばかりが抜けるなら、それはストレスなどが要因で抜けている可能性があるので病院に一度行ったほうが良いです。
逆に、長くてしっかりとした毛なら、自然に抜ける毛です。
あなたの抜ける髪の毛は、長くてしっかりとした毛なら、自然に抜ける毛ではありませんか?
それなら、不安になる必要はありません。
▼抜毛症(自分で髪を抜く癖)
ついつい自分の毛を抜いていませんか?
我慢しようとしても、我慢しきれず髪の毛を抜いてしまうのを抜毛症と言います。抜毛症は、立派な精神疾患です。
抜毛症のその後
自分の髪の毛を引き抜いてしまう抜毛症は、我慢しようとしても我慢しきれないほどの強い反復性があります。
そして、抜毛症が改善されずに時間が経過してしまうと、脱毛斑(だつもうはん)になってしまいます。
親に相談して、早めに一度医師の診断を受けましょう。

円形脱毛症は、くっきりと円に髪の毛の無い部分ができますが、抜毛症の場合まだらになるので見分けることができます。
抜毛症の解消法
抜毛症は、とにかく自分で髪の毛を抜かないようにしなければいけません。
特に利き手で髪の毛を抜く傾向があるので、自分の聞き手は何か手に持つようにしましょう。
そして、ストレスを発散するために趣味を見つけたり、何かに没頭できるように予定を詰め込み忙しくなると緩和されます。
③.ニキビ・肌荒れ
ニキビが大量にできてしまう時期なので、ニキビ対策は欠かせませんね。
アトピー肌とニキビ肌の両方に悩む人も少なくありません。
ニキビを治すためには、洗顔と保湿が必要です。
▼洗顔の基本
思春期の時期は、ホルモンが活発になる影響で皮脂がたくさん分泌されます。
簡単に言うと、顔の皮膚からでる脂と皮膚の汚れが混ざってニキビの原因になります。
皮脂と汚れを落とすためには、正しい洗顔をする必要があります。
- 朝は水だけで洗顔
- 洗顔料を泡立てていない(泡立てが足りない)
- 手でこする
- 2分以上泡で洗顔する
▼ニキビは皮膚科
洗顔を毎日3カ月続けても、良くなる気配がないと感じる場合は、皮膚科に行きましょう。
塗り薬やうがい薬を処方されるでしょう。
皮膚科に行っても治らない様であれば、全体的な環境改善が必要です。
まず、親に協力をお願いして食事を変えていきましょう。
▼ニキビに良い食事
ニキビの原因の1つに体内環境の悪さが挙げられます。

便秘など腸に毒素が溜まらないように、野菜を中心にしたバランスの良い食事を心がけましょう。
日本人には肉よりも植物と魚が合うので、魚を食べましょう。
その方が、医師から処方される塗り薬より効果が期待できます。
便秘には、適度な運動と食物繊維が必要です。
④.体重の増加
思春期は、身長が伸びるなど身体的に大きな変化があるので、体重が増えるのは自然のことです。
当然、成長するのにエネルギーが必要なので、この時期は食欲もあります。
特に女の子は体重の増加を気にして、食事の量を制限しようとしてしまうので注意が必要です。
食事を制限することで、成長に必要なエネルギーが不足してしまうと、身長は伸びないし、胸も小さいままになってしまうことも十分可能性としてあります。
また、あまりにも食事を摂ることを嫌がると、拒食症になる恐れがあります。
▼拒食症になる恐れがある
拒食症は、若い女性に多くダイエットなどが原因になる、神経性食欲不振症です。
深刻な拒食症になってしまうと、食べたいと思っても、口に食べ物を入れた瞬間に嘔吐してしまうなどで食べられなくなってしまいます。
食べ物を食べれなくなると、どうなってしまうか知っていますか?
拒食症の症状
- 無月経になる
- 頻繁に意識が無くなる
- 低身長
- 骨粗しょう症(骨が折れやすい)
- 歯の未発達(最悪総入れ歯)
- 深刻な病気にかかりやすくなる
皮と骨しかないミイラのようになってしまいます。
▼適正体重はBMIでわかる
BMIというのは、身長と体重から計算する肥満度です。まずは、あなたの身長と体重を計りましょう。
BMIは、体重kg÷{(身長m)×(身長m)}でわかります。
例えば、身長160cm・体重55kgの場合で計算してみます。
1m=100cm なので 160cmは1.6mですね。
55kg÷{1.6×1.6}=21(小数点以下切り捨て)
これでBMIが21だということがわかりました。
例で計算したBMIは21は、普通体重ということになります。
18.5までは、普通体重なのでダイエットをしたいなら、18.5~19を目指しましょう。
逆に、18.5以下は痩せすぎで、摂食障害を疑ったほうが良いです。

BMIが18.5以下の場合は、すぐに病院にいって診断を受けましょう。
⑤.口臭・体臭
口臭や体臭、ワキガの匂いがキツくなり、凄く気になるようになったという子供は多いです。
不安であれば病院(内科)に行くべきですが、食事改善やちょっとした工夫で気にならないようにすることができるので、できることからやってみましょう。
▼悪い食生活
食べている物は体臭に大きな影響を与えます。
例えば、肉ばかりの食事だと体臭が獣臭くなりますし、カップラーメンのような食品添加物の大量に含まれた食品を頻繁に食べていると、体臭がキツくなります。
- にんにくなどのにおいの強い食べ物
- 牛肉・豚肉
- カフェインの含まれている物(コーラやチョコレート)
食べてはいけないというわけではなく、過剰に食べるのは控えましょうというお話です。
▼良い食生活
体臭を緩和させるのに良い食事は、やはり野菜を多く摂ることが基本です。
- 玄米
- 野菜
- 鶏肉
- 果物
果物は、特にリンゴやバナナが常時食べやすく、効果が高いのでオススメですよ。
▼ちょっとした工夫
食事改善が終わったら次は、改善されるまでの間できるちょっとしたアイディアを紹介します。
体臭が気になる場合、一番気を付けなければいけないのは、汗をかいた時ですね。
学校にいるときは、衣服を替えられるのであれば、頻繁に替えましょう。
また、きちんとタオルなどで拭いたり、制汗剤を使用することです。
寝ている間にかいた汗を流すために、毎朝シャワーを浴びましょう。
[quads id=2]
思春期の子供への接し方
ここからは、親のみのお話に移っていきます。
ここまでの話で、子供が何に悩むのか解かったかと思います。
その為、次はどんな接し方が子供にとって良いのかという話をしていきます。
基本的に、【子供のことは、もう甘やかしてはいけません】
甘やかす行為は、その場しのぎでしかなく、子供の人生を台無しにしてしまうことを忘れないで下さい。
今、若者と呼ばれる世代は「ゆとり」と呼ばれています。
ゆとり世代と呼ばれた人たちは、
- ストレス耐性がない
- 自分で考える力がない
- 不満に思うとすぐ辞める
- 言われたことしかできない
などと言われていますし、実際上記に該当する人が、かなりの割合を占めているといっても過言ではありません。
どうして、ゆとり世代の人たちがそう言われてしまうか、わかりますか?
それは、全て甘やかしてきた結果です。
思春期を迎えた子供は、もう大人の仲間入りです。
自分のことは自分でやらせ、自分の言葉と行動に責任を取らせましょう。
これが、思春期の子供への接し方の基本的な考え方です。
①.乗り越え方
思春期は、お母さんにとって、とても長い辛い時期ですね。
子供が学校に行けなくなるようになってしまうと尚更、どうしたら良いのか解からなくなってしまい、うつ病になってしまうお母さんもいます。
ただ、お母さんが辛い気持ちで一杯になっていると、それは子供に伝染してしまいます。
とにかくお母さんは、心を強く気丈に振る舞わなくてはいけません。
▼正しい見守り方
見守るって具体的にどうすれば良いの?という疑問にお答えします。
辞書で調べると、見守るは【気にかけてじっと見る】という意味があります。
例えば、子供が学校から帰ってきたら、とても暗い顔をしているとします。
「どうかしたの?」と声を掛けますか?
見守るのであれば、この時【声を掛けない】ことが正解です。
あなたに助けてほしいという気持ちがあれば、ちゃんと相談してきます。
あなたはただ、いつものように子供に笑顔で「おかえり」というだけで良いのです。
笑顔で接することで、子供にとって親は味方であるということを伝えることができます。
求められてもいないのに、心配して先に口や手を出してしまうことは、先ほどお伝えした【甘やかす】行為です。
子供を信用し、頼ってくるまでは笑顔でいることだけに集中しましょう。
②.良い家庭環境の作り方
子供に大きな影響を与えるのが家庭環境です。
子供は、親が思っている以上に、親のことをよく見ています。
良い家庭環境を作る意識を持ちましょう。
▼離婚・再婚
両親の中が悪いのは、あまり良い環境とは言えません。
「片親は子供にとって良くないのではないか」と考え、イヤイヤ夫婦が一緒にいるという選択をしている夫婦もいるかもしれません。
ですが、残念ながらその選択は、あまり好ましい物ではありません。
子供は、親の仲が良いのか悪いのかを気にしています。
特に仲の良い素振りが見えないと、夫婦関係が悪いのではないかと不安に感じるので、仮面夫婦を演じているつもりでも、実際子供にはバレてしまっているケースが多いです。
仲が悪くなってしまった時点で、子供には少しは影響があります。
それであれば、一番本当の笑顔で接することのできる環境作りを意識しましょう。
離婚する場合
子供の前では、喧嘩腰の話し合いは避けるべきですが、離婚することはしっかり子供にも理解を得たほうが良いです。
そして、どちらについて行きたいのか、子供に選択する権利を与えてあげましょう。
今のご時世、親が離婚することは珍しい話ではありません。
周りが可哀そうと同情する視線がありますが、子供は親との関係が良好であれば気にならないのです。
だからこそ、子供に笑顔で接することができるのであれば、離婚も一つの選択と言えます。
離婚した後は、できるだけ子供と過ごす時間を過ごしましょう。
子供が望むのなら、夫婦揃って出かけることもするべきでしょう。
少しずつ、子供は受け入れられるようになるので、それまでゆっくり待つしかありません。
再婚する場合
一番気を付けなくてはいけないのが、再婚相手の子供に対しての考え方です。
- 再婚相手に、連れ後の理解が本当にあるか(虐待されるケースが多い)
- 再婚相手との間に子供ができた時に、平等に接してくれる人であるか
などがとても重要です。
子供が再婚相手を、本当に父として接するかは性格などで大きく変わるのではっきり断言することはできません。
しかし、あなたは子供の親です。
再婚相手の方が叱り役になって、あなたはいつでも子供の味方になりましょう。
再婚してからの1~2年は、新しい環境に慣れるために子供も必死になっているということを忘れずに接しましょう。
▼ペットを飼う
家庭環境を良くするのに、ペットを飼うというのも1つの手です。
もし飼うことを検討しているなら、ぜひ動物愛護センターや保健所を利用してください。
子猫や子犬が捨てられて保健所に引き取られた後、殺処分されてしまうからです。
子供にもその惨い現実は話せば理解でき、自分の力で1つの命を守ることができるんだという自信を与えるにはとても良い行いです。
自立に不安を覚える年頃ですが、ペットの存在は、自分がいないとダメな存在と理解し、自分が守らなければという責任感を育てることができます。
もし、ペットが飼える状況ならペットを飼うことをオススメします。
③.食事の管理
子供が体重の増加を気にして、極端に食事の量を減らしてしまう事が多いです。
栄養バランスを気を付けつつ、ヘルシーな物を作ってあげましょう。
特に、大豆を多く食べさせてあげると良いですよ。
大豆の効果
- 物繊維が豊富で便秘の解消
- 太りにくくなる
- 美肌
- 骨を丈夫にする
大豆製品は、豆乳・納豆・豆腐などがあります。
大豆は、低カロリー食材です。
肉は脂の少ない【ささみ】や【鶏むね肉】です。
肉よりも白身魚を使うことで、カロリーは抑えられます。
肉よりも魚多めの食卓にしましょう。
ただ、低カロリーの食材を使うことは悪いとは言いませんが、栄養バランスを崩さないように程々に。
④.健康問題
極端な食事制限から起こる健康問題があります。
他にも、精神的なストレスから健康問題に発展することもあるので、気を付けなればいけません。
思春期の子供に必要なのは、下記の3つです。
- 適度な食事
- 適度な運動
- 心のケア
▼適度な運動
部活で運動部に入っているのであれば問題ありませんが、もし運動部ではないなら、夕食前や休日に適度な運動ができるようにしてあげましょう。
犬の散歩などが丁度良いのですが、犬を飼っていないのであれば、買い物を頼んだり、食後のダイエットという名目で一緒に散歩するのも良いですね。
何かやっていたいスポーツがあるなら、習い事に通わせてあげるのも1つの手です。
▼心のケア
感受性が豊かになり、小説や映画、音楽が理解が深まります。
この時期にたくさん本をや映画、音楽を聞ける環境を整えてあげましょう。
頑張る人や落ち込んでいる人など様々な主人公を見て、自分の考え方、生き方を改めるきっかけになります。
ノンフィクションのエッセイから、自己啓発系までジャンルを問わず興味を持てるうになると尚良いです。
日本の漫画家である手塚治虫さんは、「君たち、漫画から漫画の勉強するのはやめなさい。一流の映画をみろ、一流の音楽を聞け、一流の芝居を見ろ、一流の本を読め。そして、それから自分の世界を作れ。」と言いました。
これは子供にぴったりの言葉ですね。
思春期外来とは
思春期外来という言葉は聞いたことがありますか?
思春期外来とは、思春期の子供を対象に、思春期特有の問題を取り扱う外来のことを言います。
あなたではどうにもならない時に、医師に相談できるということです。
①.心療内科
基本的に精神的なストレスなどが原因になっていることが多いので、心療内科が適切です。
近くの病院でも良いですし、国立成育医療研究センターを利用しても良いですね。
基本は通院治療ですが、施設入院に対応もできる病院があります。
一緒にいるとお互いダメになる程深刻なら、施設入院の対応をしている病院に行くことをオススメします。
▼受診に必要な物
受診するのに一般的に必要になる物は下記の通りです。
- 健康保険証(各種保険取り扱います)
- お薬手帳または現在服用中のお薬
②.思春期外来の料金
保険診療できる病院もあります。
初診時の診察代の目安が3500円前後、2回目以降は2500円前後です。
この他に、
- 処方箋を出すか出さないか
- 検査の有無
- 診断書の有無
などによって、料金が前後することがあります。
▼自立支援医療制度
自立支援医療は、精神疾患で、通院による精神医療を続ける必要がある病状の方に、通院のための医療費の自己負担を軽減するものです。
引用元: 自立支援医療 |厚生労働省
つまり、必要な医療を適切に受けられるよう、都道府県が医療費の一部を負担する制度です。
申請するには、主治医の診断書が必要になるので、まず医師に相談しましょう。
まとめ
【思春期とは何か】から始めて、
- 思春期だから当たり前なこと
- 思春期に注意するべきこと
- 病院に行ったほうが良いほど深刻ではないか
- 親子それぞれの理想の過ごし方
などをお話しました。
親も子供も、思春期に悩みがないということは、絶対にありません。
悩みは大人として成長している証拠です。
親は子供を信じて、子供は親を信じて、少しずつ成長していきましょう。
どうしても、どうにもならないときは医師というプロがいるので、頼ることもできます。
相談することを怖がらず、親子で思春期を乗り越えましょう。